私のファーストネームはかつてコテコテの日本風で、しかも結構古風なのでした。たった2音節の名前なのに、アメリカでまともに発音してもらえることはまずありませんでした。「ちよ」という名前は、数年前にベストセラーになった”Memoirs of a Geisha"の主人公の名前でもあります。あれが世に出るまでは、「キヨ」「チャイヨ」などとよく呼ばれました。もっと酷いのはスペイン語を話す人たちに「チジョ」と呼ばれること。これは音からして「痴女」や「恥女」に通じるものがあるうえ、コロンビアのスペイン語でやらしい意味があるらしいです。
実は米国籍を取るにあたり、私はスペルを変えたかったのです。ChiyoをChioにすると、かなり日本語の「ちよ」に近い発音になり、少なくとも上記のようなおかしな音にはなりえないスペリングなんです。英語の”Y"は音の価値としては”I+I"なんです、って言うと「は?」ですよね。じゃあ、これは?英語の”W"は音の価値としては”V+V"或いは”U+U"なんです、って言うと納得できますでしょ? その延長線上で、”Y=I+I"と見ていただくと、ChiyoはCHIIIOなのですから、やたら”I"が多くなり、ネイティブは発音に苦戦するのです。Chioにすると其の混乱を避けられるのですが、日本式ローマ字表記では、これはおかしいのですよね。どうも私のXにとって、Chioという簡略化したスペリングがどうしても受け入れられなかったようで、私に絶対にChiyoというスペルで米国籍登録しろ、と言い張ったのでした。それを素直に聞いた当時の自分が情けない、と今から思っても後の祭り。少なくとも交換条件として、英語のミドルネームをつける事で納得させました。私が選んだ名前はRachelでした。「青い鳥」の作家がこの名前でしたよね。XのミドルネームがRichardだったので、Rachelはちょっと近いかな、などとも考えていたようです。旧約聖書に出てくるかなりユダヤっぽい名前であることを知ったのは、市民権を取ってからだいぶ後のことでした。
英語名で便利なのは、いちいち聞き返されないことです。また、聖書にある名前は、どのヨーロッパ言語でも似たようなバージョンがあるので楽ですね。ケベックでは「ラシェル」とフランス語式で呼ばれましたし、中南米系の人からは「ラケル」と呼ばれます。
ファーストネームもファミリーネームも西洋系でありながら、顔だけ東洋系という事実を、精神的に受け入れ難い人がまだちらほらいるのもこのあたり(ニューイングランド)の特徴と言えるでしょう。西洋系にアダプトされた東洋系の人なども増えているというのに、まだまだ精神的なグローバル化は、物資や人の動き、ファッションのそれとはスピードが違うのでしょうね。
話は飛びますが、”Memoirs of a Geisha" の中で芸者になるまでのストーリーが悲しいですね。貧困層出身の女の子が、人身売買の最終引渡し地点の芸者置屋で鍛えられて、お稽古を積んで「商品価値」を高めて旦那を募るという流れです。ただ、芸者への道には、実はもう一つあったということがこの本には書かれておりません。羽振りの良い商売人の娘が、嗜みとして踊りや歌を習い、万が一店が傾いたときに、置屋に出て実家を救うというパターンもあったそうです。と、ここまで話をしたときに、ある生徒さんが、「どっちみちリスクヘッジですね。」とおっしゃいました。たしかに「リスクヘッジ」ですよね。出身が貧しくても豊かでも、あくまで「商品」として女性を扱っていることには変わりないのです。男性の思いのままに動かせるという錯覚がいまだに消えないのが、今年も出された男女共同参画白書が物語っております。簡単バージョンのサイトをご紹介しますので、ご覧下さい:http://www.gender.go.jp/research/dansei_ishiki/pdf/gaiyou.pdf
それでは今日の英語ネタです:
*今日のお勧めのYouTube ビデオ:Memories of Geisha
http://www.youtube.com/watch?v=DWQYUXDXyGU
*今日のお勧めの記事:
Italian, Turkish firms to establish new ventures
ISTANBUL - Hürriyet
Some 200 Italians firms, attending a business forum starting today in Istanbul, will help improve bilateral trade volume, says Italian Ambassador Scarante.
A light commercial vehicle production line at one of Tofaş’s, Fiat’s local partner, plant churns out minivans. A crowded Italian trade mission is seeking busnisses in Turkey
New links between Italian and Turkish firms will be formed during today’s Italy-Turkey Economy Forum in Istanbul, according to Gianpaola Scarante, Italy’s ambassador to Ankara.
(全文はこちら:http://www.hurriyetdailynews.com/PrintNews.aspx?PageID=383&NID=19698)
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